2026年7月1日より、アメリカのカリフォルニア州において、ストリーミングプラットフォーム上で再生中のコンテンツよりも大音量の広告を流す行為が違法となります。動画視聴中に広告だけ急に音量が跳ね上がる、あの「爆音広告」体験に対して法的な規制が入る形です。カリフォルニア州がストリーミングサービス向けの音量規制を明文化したことで、プラットフォーム側に対応が求められます。
この法律が面白いのは、規制の対象がテレビ放送ではなく「ストリーミングプラットフォーム」に絞られている点です。
テレビ放送における大音量広告の問題はかなり以前から議論されており、アメリカでは放送向けの音量規制がすでに連邦法レベルで存在しています。一方、ストリーミングサービスはインターネット経由の配信という性質上、従来の放送規制の枠外に置かれてきました。今回のカリフォルニア州法は、その「抜け穴」を州レベルで塞ごうという試みとして読み取れます。
【編集部補足】一般論として、ストリーミング広告の音量問題は「コンテンツに合わせてユーザーが音量を下げた後、広告で爆音が戻る」という体験設計上の構造的な問題と言われています。プラットフォーム側が技術的に制御できないわけではなく、「広告のほうが印象に残りやすくなる」という広告効果を意図的に狙っているのでは、という批判が業界では繰り返されてきました。法規制が入ることで、その余地が制限される形になります。
NetflixやAmazon Prime Video、Huluなど広告付きプランを展開するサービスが増えている流れの中で、このタイミングでの施行は象徴的です。広告収益モデルへの移行を進めるプラットフォームにとっては、広告体験の品質管理がより厳しく問われる局面に入ったとも言えます。
カリフォルニア州は人口・経済規模の大きさから、ここで通った規制が他州や連邦レベルの議論を引き寄せることも少なくありません。今後、同様の規制が他のプラットフォームやほかの州に波及するかどうかが、業界全体の観点では注目点になりそうです。
利用者の目線では、この法律が実際にどう執行されるか——違反した場合の罰則や監視の仕組み——が今後の実効性を左右します。原文ではその詳細まで言及されていないため、続報を確認したいところです。
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