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藤井太洋の新連載小説『大久保セブン』がWIREDでスタート――歌舞伎町×ハッカーの世界観とは

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SF作家・藤井太洋による書き下ろし小説『大久保セブン』の連載がWIRED.jpにて2026年5月19日より開始されました。第1話のタイトルは「邪悪な双子(イーブルツイン)」。舞台は新宿・歌舞伎町で、腕利きハッカーの「セブン」と「防犯協会」を営む大熊のコンビが主人公。半グレの久保田から「ある会社の弱みを調べてほしい」という依頼が持ち込まれ、合法と違法のグレーゾーンで物語が動き始めます。藤井太洋は『Gene Mapper』『オービタル・クラウド』などで知られるITリテラシーの高いSF作家で、今作もサイバーセキュリティや情報戦を題材にした現代的なクライム/テック小説の色合いが濃い第1話となっています。

藤井太洋の新連載がWIRED.jpというメディアでスタートしたのは、題材との相性という意味でだいぶ理にかなっています。

業界文脈で言えば、藤井太洋は日本のSF界でも珍しく「実際に動くコードを書ける」作家として知られており、技術描写の解像度の高さが読者層からも評価されてきた書き手です。『オービタル・クラウド』(2014年)では宇宙デブリ問題と衛星ハッキングを、『ハロー・ワールド』(2018年)では自動運転と都市OSを扱うなど、毎回「その時点での最前線技術」をフィクションの骨格に使ってきました。

今作『大久保セブン』のキーワードとして第1話タイトルに据えられた「イーブルツイン(Evil Twin)」は、Wi-Fiの偽アクセスポイント攻撃手法として実在するサイバーセキュリティ用語です。正規のSSIDを模倣した偽APに端末を接続させ、通信を盗聴・改ざんする攻撃で、カフェや空港など公共Wi-Fi環境での実被害報告も多い手口です。このあたりの語彙選びはいかにも藤井作品らしく、単なる雰囲気演出ではなく技術的な意味を持って使われている可能性が高いと読めます。

【編集部補足】イーブルツイン攻撃は日本国内でも総務省やIPAが注意喚起を行っており、フリーWi-Fiへの無警戒な接続リスクとして繰り返し取り上げられているトピックです。フィクションの入り口として読み始めた読者が「そういや自分のスマホは大丈夫か」と気づくきっかけになるのは、テック系小説の健全な副作用と言えます。

「WIRED.jpで無料連載として読める」という点でまず損のない入り口です。単行本化待ちで様子見するより、リアルタイムで読んでおくと後々「あの連載の頃から話題だった」という文脈ごと楽しめるのが連載小説の醍醐味。ガジェット・セキュリティ系ニュースに日頃から触れている読者であれば、作中の技術タームにピンとくる場面が多いはずで、純粋な小説読者とはまた別の解像度で楽しめる作品になりそうです。

連載ペースや全体のボリュームは現時点では不明ですが、WIRED.jpという媒体の性質上、各話に時事性の高いテック要素が差し込まれてくることは期待できます。2026年5月時点では第1話が公開されたばかりなので、まずは無料で読んでみて肌感を確かめるのがいちばんです。

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出典:藤井太洋の新連載小説『大久保セブン』がWIREDでスタート――歌舞伎町×ハッカーの世界観とは

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