TikTokが子どもを中毒にしているとして複数の州から訴訟を起こされる中、裁判資料からは社内からも同様の懸念が上がっていたことが明らかになりました。安全対策・調査部門の責任者が、子どもに及ぼすリスクについて上層部に数カ月にわたって対策を講じるよう説得を続けていたとのことです。外部からの批判だけでなく、内部からも問題提起がなされていたという事実は、TikTokが抱える構造的な課題の深さを示す一つの証左と言えます。
外部の研究者や規制当局からの批判であれば、企業側は「偏った調査だ」「誇張だ」と反論の余地がありますが、今回の裁判資料が示すのは社内の責任者による内部告発に近い動きです。安全対策・調査部門のトップが数カ月にわたって幹部を説得し続けていたという事実は、問題の存在を経営層が把握していた可能性を強く示唆しており、訴訟上の影響は決して小さくありません。
TikTokを巡っては、アルゴリズムが子どもに有害なコンテンツを推薦し続けるという仕組み的な問題が繰り返し指摘されてきました。「中毒性」という言葉が訴状に使われる背景には、エンゲージメント最大化を優先した設計が子どもの心理的脆弱性を利用しているという批判があります。今回の裁判資料はその議論に、内部証拠という重みを加えた格好です。
【編集部補足】
ソーシャルメディアプラットフォームと未成年者保護を巡る訴訟は、一般にプラットフォーム側が「知らなかった」「対処していた」と主張できるかどうかが争点の一つになる傾向があると言われています。社内の担当責任者が経営層に対して問題を訴えていた記録が残っているとすれば、「認識していなかった」という主張は立てにくくなります。訴訟の行方や、今後どこまで内部資料が開示されるかは、TikTokにとってもプラットフォーム規制の議論全体にとっても注目点です。ただし、裁判資料の詳細な内容や具体的な発言・数値については元記事の続報を確認することを勧めます。
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